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最後に勤めた会社で、企業広報−特に海外広報全般をコンサルテーションする部署に在籍し、そこで、マルチスライドを使ったプレゼンテーションの制作をしていました.ディーラー会議・セミナー・製品発表会・IRミーティング・CI発表・会社案内など、いろいろな場で、たくさんのクライアントのお手伝いをしました.そんな中で、企業広報の重要性と難しさを教えられました.
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合成カメラを使ってスライドのコマを作りました.現場に出て設営もしました.デザインもするようになり、クライアントとの打ち合わせもするようになりました.何をするのか話し合い、目的に合わせて制作し、現場でその成果を確認する.そのすべてに関わることによって、「目的を達成するために適切なものをつくること」と「一貫したクォリティーコントロールの重要性」を実感しました. |
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仕事がら、海外企業の社員のプレゼンテーションもたくさん見ました.原稿を見ない人もいました.途中で衣装替えの演出をした人もいました.目の前に人がいるがいることを意識し、自分に注意を引きつけるための作戦をあれこれ考え、とにかく伝えることに一生懸命でした.『プレゼンテーションとはかくも積極的に考えなければならない重要なものだったのか!』と思い知らされたのです.アメリカ式のプレゼンテーションが最高のものとは思いませんが、伝えることにもっと積極的であるべきだとは思いました.
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プレゼンターが思いっきり伝えることに集中できるように、そしてプレゼンテーションが日常的になるようにと考え、カラー環境が整ってきていた
Macintosh と、自分達で開発したプレゼンテーションサポートソフト【Mighty Servant II for Macintosh】による“オンスクリーン・プレゼンテーション”の提案をはじめました.プレゼンターがプレゼンテーションそのものをコントロールするこの方法は、プレゼンテーションを「すること」の重要性を伝えるための一つの手段だったといえます. |
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伝えること、表現することにコンピューターが非常に便利なことがわかったので、次に“オーサリング”に目を向けました.印刷物ではない新しいマルチメディア・ドキュメントの一つだと考えたからです.「オーサリングとは素人には手が出せない難しいもの」という状況を変えようと、必要十分な機能に絞って、作り易さに重点をおいた【エィビーホワイトブック for Windows】を開発・発売しました.「計算機の延長」ではなく「デスクトップメディア」としてコンピューターをとらえ、新しい伝達・表現媒体と考えて欲しいという想いがあったのです.
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WebPage制作にもプレゼンテーション、オーサリングといった視点を持ち込んでいます.「どういう内容をどう伝えていくのか、そのためにWebPageをどう構成していくのか」と考えたときに必要不可欠な要素だからです.またWebSiteは「生き物」ですから運営を考えることが非常に大切です.クライアントの要求とテクニカルな制限の間に立って、いわば「通訳」のような役割をすることでスムースな運営ができるよう注意を払っています. |
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